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意外と知らない、聖鳥「鳳凰」とは

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平等院鳳凰堂、金閣寺、1万円札など、名だたるところに飾られている鳳凰。

それもそのはず、鳳凰は徳の高い王の治世や優れた知性を持つ者の前にしか現われない特別な鳥なのです。

今回は、その鳳凰をご紹介です。知名度は高くとも、意外と知られていない鳳凰の実態、ご覧ください。

画像出典:pinterest

限られた者の前にしか現われない尊い鳥・鳳凰

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鳳凰は、中国神話に登場する聖鳥です。

360種いる羽のある生き物の王であり、徳の高い王や優れた知性を持つ者が出現したときに現われるといいます。霊泉だけを飲み、竹の実と甘露だけを食べ、アオギリの木にしか止まりません。オスを鳳、メスを凰と表し、あわせて「鳳凰」と呼ばれています。

鳳凰は、頭はニワトリ、首はヘビ、尾は魚、背中はカメに似ており、黒・白・赤・青・黄の5色の模様の羽根を持っています

背丈は6尺 (約1.8m) ほどですが、現代の中国では12~25尺 (3.6m~7.7m) となっています。また、容姿も現代の中国や日本では違った解釈をされています。

鳳凰の卵は不老長寿の霊薬であり、その卵は中国の西方にあるとされる伝説の国・沃民国の野原一面にあるといいます。そのため、鳳凰は沃民国、また仙人たちが住んでいる崑崙山に棲んでいると伝えられました。

『礼記』では、麒麟・霊亀 (甲羅に蓬莱山という仙人が住む山を背負っているカメの霊獣)・応竜 (年齢を重ねて翼が生えた竜) と共に、四霊にまとめられ、尊ばれています。

中国神話では、伝説上の皇帝である黄帝や舜の前に姿を現したといい、「徳の高い王の前にしか現われない」という条件は間違いないようです。

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鳳凰は、吉兆や愛情、権力、調和の象徴とされ、中国の芸術作品や調度品のいたるところでモチーフになりました。

日本には、古墳時代末期に中国から伝来し、その特別な意味合いから、中国と同じく絵画などに登場しています。代表的ものが、平等院鳳凰堂や金閣寺の屋根にある飾りで、特に平等院鳳凰堂のものは、現在使われている1万円冊の裏にも描かれています。

ちなみに、鳳凰は西洋では「東洋のフェニックス」とも呼ばれるように、フェニックス (不死鳥) としばしば同一視されました。

しかし、フェニックスはオスのみで単独で生殖すること (鳳凰は雌雄存在)、1度に1羽しかいないこと、寿命を迎えると自ら火の中に飛び込んで焼死して新たによみがえること (鳳凰は卵から孵化、死亡したらよみがえらない) 、などの違いがあり、全く同じ動物ではありません。

 
 


創作作品では、鳳凰=フェニックスが定番

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漫画『火の鳥』では、鳳凰をモチーフにした火の鳥が登場。

さまざまな時代の登場人物たちの前に姿を現し、彼らに試練や助言を与えます。火の鳥は100年に1度、自らの身体を火で焼いてよみがえることで永遠に生き続けることができるため、フェニックスの要素もあることがうかがえます。


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漫画『聖闘士星矢』には、鳳凰星座の一輝という人物が登場しています。

史上初の鳳凰星座の聖闘士で、実力は聖闘士の中でもトップクラスの不死身の男です。ちなみに、鳳凰星座と書いて「フェニックス」と呼びます。

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陰陽師本格幻想」の鳳凰火はSRの式神。鳳凰火のパッシブスキル「烈火」の効果が絶大。

 

喧嘩番長 乙女」では伝説のヤンキー鬼ヶ島鳳凰として登場。



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まとめ

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芸術作品などで描かれる鳳凰は、実際の鳳凰の特徴と比べると、鳥よりになっていることがうかがえます。実際の特徴通りに描いたら、珍妙な生き物になってしまうからかも?

制作者の苦労が分かる聖鳥です。
 


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