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ディーナ・シー、妖精になったダーナ神族

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妖精とは精霊が形になったものというイメージがありますが、アイルランドの神話ではダーナ神族という神々が妖精になったと伝えられています。

「マビノギ」とともにケルト神話を代表する「ダーナ神族」がなぜ妖精になったのか、そしてダーナ神族を語った神話についてご紹介したいと思います。

画像出:進撃のバハムートwiki

英雄妖精「ディーナ・シー」になったダーナ神族

出典:ケルト神話系Wiki

ケルト神話を大別すると、イギリスウェールズ地方に存在する「マビノギ」、そして、アイルランド神話として語られる「ダーナ神族」「トゥアハ・デ・ダナーン」とに分かれます。

ダーナ神族とはアイルランドに上陸した4番目の種族。5番目の種族ミレー族との戦いに敗れ、その難を逃れるために妖精になったと伝えられています。

戦いに敗れ海の彼方に逃れたダーナ神族は「ティル・ナ・ノーグ(常若の国)」「目に見えぬ妖精の国」を地下に作り、移り住むことになります。

そこは地上と対峙する鏡の様な世界。やがて彼らは「ディーナ・シー」という妖精になります

ディーナ・シーは戦闘能力に長けた「英雄妖精」

ケルト神話の妖精はフェアリーといわれる羽がある小人、ピーターパンのティンカーベルが有名です。けれど『アイルランドの妖精譚と昔話』(W.B.イェイツ:著)によると、ディーナ・シーは人間と同じほどの背丈、騎士と同じ様に馬に乗って妖精行列を行ったり、歌や踊りを好むと伝えられています。このあたりはゲルマン神話の妖精ニンフに共通する様に思います。

性格は気まぐれ、病を治す力や予防する能力を有します。

海の彼方の地下以外にも「楽しき都(マグ・メル)」、「喜びヶ原(メグ・メル)」や「至福の島(イ・ラプセル)」などと呼ばれる妖精塚や湖底、森の中、サンザシの木など、さまざまな場所に住んでいると伝えられています。


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トゥアハ・ディ・ダナーン(Tuatha De Danann)」ダーナ神族とは

出典:ケルト神話

女神ダヌ(Danu)を母神とするアイルランドの神族。

主な神々に

  • ダグダ(Dagda) ー 生と死を司るダーナ神族の指導者
  • ブリジッド(Brigid) ー 豊穣、治癒、遊牧、鍛治を司る神
  • ヌアダ(Nuada) ー 女神ダヌの息子、戦いを司る神
  • ルー(Lugh) ー 4つの神器のひとつを持つ“長腕の賢者”ともいわれる太陽神

のほか、ディアン・ケヒト(Dian Cecht)、オグマ(Ogma)、リル(Lir)などがいます。アダの剣、ルーの槍、ダグダの大がま、そしてファルの聖石という4つの神器を所有していることでも有名です。

真・女神転生ⅣFINAL

その母神ダヌーは真・女神転生ⅣFINALでは
妖精の女王となったノゾミと一心同体となる重要な役割を果たしています

まとめ

ディーナ・シー

出典:bing

ケルト神話でまず思い浮かぶのがアーサー王の物語。騎士道やナイト、剣士がまずイメージされます。けれど、ケルト神話も他のギリシャ神話や北欧神話と同じ様に、妖精や怪獣、魔法が効力を発揮するダークでファンタジーな世界観が存在していることに驚きです。

ゲームの世界で「マビノギ」の物語は有名。これもケルト神話だと考えれば、なるほど納得です。

「ほのぼの」をイメージさせるかもしれない「マビノギ」も英雄妖精「ディーナ・シー」も同じ様に戦いの物語。決して、平穏とは言い難いですよね。



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