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恋に命をかけた、罪深き円卓の騎士ランスロット

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サー・ランスロットはアーサー王の腹心の騎士。勇士が集う円卓の騎士の中でも最も優れた英雄です。

けれど、王妃グィネヴィアとの道ならぬ恋やその果てにある円卓の崩壊の原因となるなど、生々しい人生をおくります。

最高の英傑でさえ陥る、人を好きになることの罪と罰、ご覧ください。

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類い稀なき英雄ランスロットの人生とは

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ランスロットはアーサー王の腹心の友であり、アーサーのブリテン統一の時代からアーサー王と命運を共にした歴戦の勇者でもあります。
戦場においては名剣アロンダイトの使い手として、アーサーを支えた円卓の騎士の中でも最高の英傑です。

出生と湖の騎士の由縁

ランスロットはブリタニーのバン王と妃エレインとの間に生まれました。

父バン王は、アーサー王に兵を送ったフランスの領主。けれどそれが原因で滅ぼされてしまいます。ランスロットの母エレインは難を逃れ湖にたどり着きますが、湖の乙女ヴィヴィアンにランスロットは連れ去られてしまいます。
「真の騎士」になることが運命づけられていたランスロットは、湖の乙女ヴィヴィアンに育てられました。武術や礼儀作法など騎士となるために必要な教育も施され、「ランスロット」という名前もヴィヴィアンに与えられました

円卓の騎士となる

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ランスロットが18歳になった時に、ヴィヴィアンはランスロットをアーサー王のもとへおくり出します。ランスロットにとってアーサー王との出会いは王妃グィネヴィアとの出会いでもありました

ランスロットは騎士としての資格を得、円卓の騎士となり、戦や試合で様々な武勇を立ててゆきます。そうすることでランスロットとグィネヴィアは惹かれ合い、お互いに恋心を募らせてゆきます

やがてランスロットとグィネヴィアの仲は、周囲の人々からも疑われ、中傷されるようになります。ランスロットはそれを嫌い、王妃を避けるようになります

けれど王妃はランスロットの態度を受け入れられず彼を宮廷から追放してしまいます。追放されて後もランスロットは幾度も王妃やアーサー王の窮地を救います。

あるときひとりの騎士が毒りんごを食べて死亡、その暗殺の首謀者が王妃であると疑いがかかります。王妃の潔白の証として、疑いをかけた相手と名誉をかけて戦わなければなりません。ランスロットは、追放された身でありながらも駆けつけ、見事に勝利を収めて王妃の名誉を守ります。

二人のエレインとの出会い

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行く先々で多くの活躍をし、ランスロットは「騎士のなかの騎士」と称えられるようになります。王妃以外にも円卓の騎士であり、有名な英雄ランスロットを慕う女性は多くいました。

アストラットのエレイン姫

身分を隠して槍試合に参加しようとしていたランスロットと出会い、恋に落ちます。エレイン姫は、ランスロットに自らのスカーフを身に付けて槍試合に出るよう申し出ます。騎士が試合に出る時につけるスカーフは、唯一の女性のものであることの証です。

身分を隠して参加したランスロットは、それも変装のひとつとしてエレインのスカーフを身につけます。エレインは想いがかなったものと受け止めます。けれどランスロットはキャメロットに帰ってしまい、エレインは悲しみのあまり絶命
その後、ランスロットへの手紙を握り締めたエレインの遺骸は小船に乗ってキャメロットへ流れつきます。

カーボネックのエレインは、

この国で最も美しいという評判が原因で、魔女のモーガン・ル・フェイに妬まれ、魔法の力で熱湯で茹れ続けられる拷問を受けていました
ランスロットがそれを助け出したことにより、カーボネックのエレインはランスロットに恋をします。けれどグィネヴィアを慕うランスロットには、他の一切の女性の想いは届きません。
そこでカーボネックのエレインは、魔法の薬の幻覚によってランスロットに自分を王妃グィネヴィアと思わせ、ランスロットと一夜を共にします。カーボネックのエレインの想いは一夜限りとなりましが後に「世に最高の騎士」と称えられるガラハッドが誕生することになります。

アーサー王との決裂

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ある日、ランスロットとグィネヴィアは睦み合うその場に、ふたりの関係に気付いたモルドレッドの計画によって円卓の騎士に踏み込まれてしまいます。この時グィネヴィアは捕えられ、ランスロットは踏み込んだ騎士たちを意に反し殺害してしまいます。

円卓崩壊

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捕らえられた王妃グィネヴィアは不義の罪で火刑と決まります。処刑されようとする場に現れたランスロットは警護に当たっていた騎士達を倒し、グィネヴィアを救出。けれど、護衛の騎士は命を落とします。その騎士はランスロットを慕う、武器を持たぬガヴェインの弟達だったのです。ガヴェインはこの時ランスロット討伐を誓います。

王妃とランスロット討伐のお触れは国中に広がりますが、皆が敬愛するランスロットを倒そうとするものは少なく、これによって円卓の騎士達はふたつに分裂することになります。

アーサー王は王妃とランスロットが籠る城を陥落させられず、ランスロットもこの戦いの原因を作った自分の行いを深く恥じていました。

ランスロットはアーサー王の一騎打ちの申し出も受けず、戦闘で負傷したアーサー王の命を救うこともありました。

そして、ロチェスター僧侶が仲裁となって休戦、グィネヴィアはアーサー王のもとに戻り、ランスロットは彼に味方した騎士と共にフランスに帰郷することとなります。

そしてガウェインとアーサー王の死

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休戦の1年が過ぎると、アーサー王とガヴェインはフランスに攻め込んできます。ランスロットは和解を申し出ますが、ガヴェインはそれを拒み、ガヴェインとランスロットの一騎打ちとなり、その戦いでガヴェインは後に死の原因となる傷を負います。

そうしている間にアーサー王の息子モードレッドがブリテンで反乱を起こします。先発隊となったガヴェインはランスロットとの戦いで受けた傷が原因で死去

アーサー王はモードレットと一騎打ち、相打ちとなりキャムランの丘で討ち死します。

ふたりの終焉

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アーサー王の死の後、王妃グィネヴィアは出家。ランスロットもまた出家し、この後二人は二度と生きて逢うことはなかったといいます。

グィネヴィアの死が伝えられると、ランスロットは自ら食を絶ち、死を迎えます



現代でも最強の騎士、ランスロット

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Fate/Zero

ランスロットは『第四次聖杯戦争』において、間桐雁夜によって召喚されたバーサーカーのサーヴァント。 傷だらけの黒いフルプレートを纏った謎の騎士となります

グランブルーファンタジー

「霧氷剣ぺルソス」を手に入れると仲間になる白竜騎士団団長、双剣の使い手として登場しています。

ランスロット まとめ

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地位も名誉も友情も、そして己が命さえひとりの女性に捧げた壮絶な人生。愚かなのか、高潔とも思えるほどに貫ける愛が存在するのか。

物語の中のお話では終わらない、現実の中にも様々な人生が展開しています。

見ている分には感動しますが、自分が当事者になれる覚悟があるかと問われれば、、、、



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