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北欧神話に存在するアース神族とヴァン神族

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北欧神話の2大神族であるアース神族とヴァン神族。

北欧神話の神の大半がどちらかに所属し、さまざまな神話をくり広げてきました。

今回は、アース神族とヴァン神族のご紹介です。長い抗争の果てにあるものは?

神族同士の意外な関係が見えてくるかも

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ラグナロクまで続くアース神族とヴァン神族の因縁

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アース神族とヴァン神族は、北欧神話に登場する神々の一族です。

アース神族は最高神・オーディンを中心とした一族で、雷神・トール、いたずらの神・ロキ、光の神・バルドル、愛と豊穣の女神・フリッグなどが所属しています。9つある世界の中心にあるアスガルドに住み、世界を見てきました。

アース神族は、女神・イズンが管理する黄金の林檎を食べ続けることで、老いから解放され、永遠の若さを保ってきました。不死身ではないため、終末の日・ラグナロクでは多くの神々が命を落としました

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ヴァン神族は、「光り輝くもの」を意味し、愛と豊穣をつかさどります

魔法に優れた種族で、肉体の快楽を伴いますが、未来予知や魂を操ることができるセイズ呪術に優れていました。代表的な神として、海神・ニョルズ、豊穣神・フレイ、愛の女神・フレイヤがいます

ヴァナヘイムに住んでおり、アース神族から侵攻されたこともありました。

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ニョルズやフレイヤはアース神族の神として扱われることも多いですが、それはかつてアース神族とヴァン神族が戦争をしたことが原因なのです。

 

アース神族が暮らすアスガルドにある日、ヴァン神族の魔女・グルヴェイグがやって来ます。

グルヴェイグは、アース神族の女神たちにセイズ呪術を教え、みだらな快楽を与えて堕落させました

怒った男神たちは、グルヴェイグを処刑しようと、彼女を槍で突き刺し、火あぶりにしました。しかし、不死身であるグルヴェイグは3度も生き返ります

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同胞に対するひどい仕打ちを知ったヴァン神族は怒り、アース神族と戦争を始めました

戦いはヴァン神族が有利で、アスガルドの城壁を破壊し、アース神族を蹂躙しました。しかし、決着はつかず、両神族は次第に戦うことに疲れていきます。

彼らは、人質を交換することで和解し、戦争を終結させました。ちなみに、この戦争が北欧神話の世界で最初に起こった戦争といわれています。

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アース神族は知恵の神・ミーミルと美しい容姿の神・へーニルを、ヴァン神族はニョルズ、フレイとフレイヤを差し出しました。ニョルズはヴァン神族で最も優秀な神で、その子どものフレイとフレイヤもアース神族から歓迎されました。

反対に、ミーミルとへーニルはヴァン神族から歓迎されませんでした。

へーニルは見かけだけで、無能で優柔不断、ミーミルがいないと何もできない神だったのです。同様に、知恵だけのミーミルも期待はずれだったようです。

ヴァン神族はこの神々が送られてきたことを侮辱と感じ、ミーミルの首をはねてアース神族に送り返しました

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オーディンは、ミーミルの知恵が失われることを恐れ、首が腐敗しないように加工し、ミーミルを生かしました。オーディンは何か大切なことがあった時には、必ずミーミルの首に相談したといいます。

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戦争と人質の件からヴァン神族は主要な神々がいなくなり、弱小化することとなり、アース神族との交流を断ちました。

ラグナロクにも関ろうとはしませんでしたが、生き抜いた元ヴァン神族のニョルズを迎え入れました。反対に、へーニルもラグナロクを生き残ったアース神族の元に戻ったとされています。

 
 


創作作品ではあまり名前を聞かないアース神族とヴァン神族

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北欧神話をテーマにしたゲーム「ヴァルキュリーコネクト」には、アース神族とヴァン神族の戦争の原因となった魔女・グルヴェイグが登場しています。フレイヤと似た容姿の美少女で、妖艶な魔術で人々を惑わせます。

さまざまな神話の神々が登場するゲーム「刻のイシュタリア」には、人質交換の犠牲者ともいえるミーミルが登場。ゲームでは銀髪の美少女魔術師で、パーティ全員を回復させるスキルを持っています。


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まとめ

出典:バイキングの歴史

戦争後の人質交換でアース神族は良かれと思ってミーミルとへーニルを差し出したのか、侮辱の意味だったのか、気になりますよね~。

どちらにしても、ミーミルとへーニルが可哀想になってしまいますが……

 


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