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ニョルズ、エルフの王フレイ、美の女神フレイヤの父、海と豊穣を司る神

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ニョルズは北欧神話の神、フレイとフレイヤ兄妹の父にして海と豊穣を司る神。一見目立たない存在のようにも思いますが、GOWでは宝の地図「ニョルズの漕ぎ手」、ダンまちでもニョルズ・ファミリアの長として登場しています。

北欧では広く人々に崇拝される神、ニョルズについて探ります。

ニョルズの担う役割や、同じ海の神エーギルとの関係、破局を迎えることとなる二柱の妻との結婚生活とはどのようなものであったのか、ご覧ください。

出典:ウィキペディア


フレイ・フレイヤの父、富や幸運を授ける神ニョルズ

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ニョルズは北欧神話の海の神であり、エルフの王フレイと美と愛の女神フレイヤ兄妹の父。元はヴァン神族でしたが、フレイ・フレイヤとともに人質としてアース神族に加わります。

『古エッダ』の『ロキの口論』ではフレイ兄妹はヴァン神族のニョルズとニョルズの妹との間に生まれた子供たち。アース神族では近親婚は認められていなかったため、ニョルズは妹である妻と離婚してヴァン神族に加わることになります。そして、一説ではその妻は大地の女神ネルトゥスであったと伝えられています。

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海の神であるニョルズは航海や漁業の守護神でもありました。寒い気候の北欧では夏の間しか漁業ができないことから、ニョルズは夏の神としての側面も持ち、農業に適した気候を司ることから豊穣の神、富や幸運を授ける神として崇められていました。

アイスランドの詩人スノッリ・ストゥルルソンの『散文のエッダ』では、ニョルズは港を意味するノーアトゥーンに住まいます。この館は天にあるとも、ログ湖(現在のスエーデンメーラレン湖)にあるとも伝えられています。

ニョルズはオーディンから神殿のゴシ(神官)としてこの地(古シグトゥーナ)を与えられています。

アスガルドにも住まうニョルズは同じく北欧の海神であるエーギルが起こす暴風雨を止めるためノーアトゥーンに戻ります。

 

ニョルズとエーギル

航海や漁業を司る神であるニョルズに対し、エーギルは大海に起こる自然現象を司ります

エーギルの妻ラーンは大きな網を持っていて、船や人を海中に巻き込むといわれる女神

人々は航海に入る時には、溺死してもラーンに安穏の館に入れてもらうための黄金を持参したといいます。また、溺死者が自身の葬式に現れれば、ラーンが死者を迎え入れたことの証であると伝えられています。

ある時ニョルズは、暴風雨を起こすエーギルに「「妻ラーンの網を裂く」と脅し、荒れ狂う海を鎮めたと伝えられています。

 

 

現在も北欧の各地には、「ニョルズの神殿」「ニョルズの森」「ニョルズの耕地」といった地名が数多く存在し、ニョルズが北欧の人々に広く信仰されていたことがうかがえます。

 

ネルトゥスは妹にして妻、あるいはニョルズ自身?

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ネルトゥスはキリスト教以前の北欧で信仰された豊穣を司る女神。その存在は紀元1世紀ローマの歴史家タキトゥスの著書『ゲルマニア』に記されています。

ネルトゥスは大洋にある島の鎮守の森を守る、「ネルトゥスが訪れた全ての場所に平和が訪れる」と伝えられる太古の神。森に安置されている聖なる荷車から、触れることが許された神官だけがその存在を感じ取ることができると伝えられています。

ネルトゥス「Nerthus」はゲルマン祖語の「Nerþuz」、ニョルズの直接的な祖語となるため、一説ではネルトゥスはニョルズと同一視されます。ニョルズはかつては両性を持つ神であった(ネルトゥスはニョルズ)、またはヴァン神族に残った妹で妻である女性はネルトゥスであるとも伝えられています。

 

巨人族スカジとの結婚

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スカジは巨人族の女性。ニョルズとの結婚の経緯については『スノッリのエッダ』に記されています。

父スィアチが神々に殺され、仇を討つためアースガルズに攻め入ったスカジに、神々はアース神族との結婚をもって和解を提案し、スカジはそれを受け入れます。

スカジは最も美しいバルドルを選びたかったのですが、神々が出した条件によって男神の足だけを見て相手を選ばなければならないことになり、結果、ニョルズとの結婚が決まります。

スカジとニョルズは共に暮らし始めますが、山の守り神のスカジと、海神ニョルズの環境の違いは大きく、当初はそれぞれの住まいを往復していいましたが、自然と両者は別れ、スカジは山の館スリュムヘイムで暮らすようになります。

 


ニョルズ、現代でも海を司る男神?

出典:ゆるドラ攻略

ゆるドラシル」のニョルズはヴァン神族の重鎮。彼の大剣が天を貫くとき、世界は再び裏切りと狂乱に包まれます

 

出典:百神攻略

百神〜ヒャクガミ〜」のニョルズは懐が広くおおらかで優しい北欧神話の海の神。様々な神達を海から見守っています

 

出典:プレステ攻略

アクションアドベンチャー「ゴッド・オブ・ウォー」では、宝の地図「ニョルズの漕ぎ手」として登場。ノースリの砦、トラベラーと戦った船の中で見つけられます。

 
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ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」では「船着の館(ノアトゥーン)」を本拠とする、漁業系ニョルズ・ファミリアを率いる、漁を司る男神

 


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ニョルズ まとめ

出典:百神攻略

ニョルズという北欧神話の男神、フレイとフレイヤの父であるからにはどれほどの美形かと期待するのですが、外見には触れていないところからすると見栄えはイマイチ?

けれど、富と幸運を司る神であるのだから、有難い神様であることは間違いなし。それ以上に期待してはバチが当たってしまいますね


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