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12星座とは。ギリシャ神話で語られる星に秘めた物語

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毎日のように目にする星占い。

けれど、思えば12星座ってギリシャ神話と関係している程度にしか知らない方も多いのでは。

なので、12星座の誕生となった神話のご紹介です。

 

馴染みの名の由来になったものも多く、有名な物語にもつながってゆく12星座の起源。

神話好きなら必見。

以外にも生々しく悲し過ぎる? 12星座にまつわる物語とは

 

 

12星座とギリシャ神話

12星座とは

12星座とは、おひつじ座、おうし座、ふたご座、かに座、しし座、おとめ座、てんびん座、さそり座、いて座、やぎ座、みずがめ座、うお座の12の星座

正式な名は道十二星座

太陽の通り道となる黄道に沿って並んだ12個の星座を指します。

 

12星座ではおひつじ座が12星座の最初の星座になっています。

これは、紀元前2世紀ごろ座標の原点となる春分点がおひつじ座の中にあったため。

 

12星座の起源は紀元前3000年シュメールの時代にさかのぼります。

黄道12星座はメソポタミア時代の神官によって設定されたといわれています。

 

牡羊座 Aries  3/21〜4/19

ドニー・ホール作 19世紀の星座カード集『ウラニアの鏡』から

 

ネペレーの子を助けた黄金のひつじ

ローマ時代のフレスコ画 作者不明

ボイオティアの王アタマスには前妻で雲の精霊・ネペレーとの間に第一王子プリクソスと双子の妹ヘレと、 テーバイの王女で現在の妃イノーとの間に2人の子供がいました。

継母イノーは前妻の子を亡き者にしようと画策

農民をだまし、苗がよく育つと種を火で炙らせます。種は芽を出せず、その年は不作。

王は凶作に悩み、ゼウスに神託を伺います。

イノーは言葉巧みに前妻の子を生贄に捧げるよう唆します

これを知った母ネペレーはプリクソスとヘレの窮地にゼウスに助けを求めます。

これに応じたゼウスは伝令神ヘルメスを介して黄金のヒツジをネペレー与えます

黄金のヒツジはふたりを背に乗せ脱出、空を駆けます。

けれど途中ヘレはバランスを崩し、その名の由来ともなった「ヘレースポントス(ヘレの海)」(現在のダーダネルス海峡)に落ちてしまいます。

 

プリクソスと黄金のひつじはコーカサス地方のコルキスに到着。

この地の王アイエーテースはプリクソスを迎え入れ、プリクソスは娘のカルキオペーを妻として、その後幸せに暮らします

プリクソスは黄金の羊をゼウスに捧げ、その皮を王アイエーテースに贈ります

黄金のひつじは兄妹を救ったことの褒美として星座になり、アイエーテースは、金羊毛をアレスの杜にある樫の木に吊るし、竜に守らせます。

 

ちなみに、この羊の皮を手に入れるための冒険がアルゴー号の冒険(アルゴナウタイ )として語り継がれることになります

 

牡牛座 Taurus  4/20〜5/20

シドニー・ホール作 19世紀の星座カード集『ウラニアの鏡』から

 

ゼウスとエウローペー

レンブラント・ファン・レイン 1632年

牡牛座はエウローペーとゼウスの物語の中で語られています。

この牡牛はエウローペーをフェニキアからクレタ島へと運んだ雄牛

その功を称えたゼウスが天に上げた、あるいはエウローペーに近づくためにゼウスが化けた白い牡牛であると伝えられています。

 

エウローペーはフェニキアの古代都市テュロスの王アゲーノールとテーレパッサの娘。

あるとき、美しく成長したエウローペーを見たゼウスは一目で恋に落ちてしまいます

ゼウスは白い牡牛に姿を変え、エウローペーが侍女と花を摘んでいるときに近づいてゆきます

美しい白い牡牛を見つけたエウローペーがその背にまたがると、白い牡牛は海を渡ってエウローペーをクレータ島へと連れ去ってしまいます。

そこでゼウスは本来の姿を現し、3人の息子ミーノース、ラダマンテュス、サルペードーンをもうけます

 

ゼウスはエウローペーに

  • ヘーパイストス(あるいはダイダロス)が作った青銅の動く巨人タロース
  • 必ず獲物をとらえる猟犬
  • なくなる事のない投げ槍、

3つの贈り物を与えます。

そして、ゼウスは再び白い雄牛へと姿を変え、天空へと上がり、おうし座になりました

 

ちなみに、エウローペーが海を渡った西方の地域はエウローペーの名にちなんで「ヨーロッパ」 (Europa) と呼ばれるようになりました。

 

プレイオネ

他説、紀元前64年頃の作家ヒュギーヌスの『天文詩』では牡牛座はオケアニデスで、アトラスの妻プレイオネと娘たちであるとしています。

プレイオネと娘たちがギリシャ語で「牛の国」を意味するボイオティアを旅していると、プレイオネに焦がれるオリオンに遭遇

プレイオネはオリオンから7年の間逃れ続け、ゼウスは彼女らを憐れんで天上の星々としました

ちなみにオリオンは今も彼女らを追い続けていますが、決して追いつくことはできません

 


双子座(Gemini)  5/21〜6/21

天に上ったレダの双子の息子たち

シドニー・ホール作 19世紀の星座カード集『ウラニアの鏡』から

この双子はゼウスの息子を意味する『ディオスクーロイ』、スパルタの王妃レダの息子たちです。

レダを見染めたゼウスは白鳥に姿を変えレダを誘惑、レダは二つの卵を出産します。

そのひとつからはヘレンとクリュテムメストラという姉妹、もうひとつの卵から双子の兄弟・カストルとポルックスが生まれました。

二人ともにゼウスの息子とも、兄のカストールはスパルタ王テュンダレオース、弟のポリュデウケースはゼウスの息子ともいわれます。

この双子の兄・カストルは人間の体、弟・ポルックスはゼウスの血を引き不老不死の体で生まれます。

 

二人は仲の良い戦士、カストルは剣の達人、ポルックスは馬術と拳闘の名手へと育ちました。

とともに、アルゴナウタイとして冒険にも参加。

この航海の最中、嵐に遭遇し、オルペウスが琴を弾いて神に祈ると双子の頭上に星が輝き、暴風雨が収まったことから、兄弟は航海の守護神としても崇められるようになります

悪天候のとき、セントエルモの火と呼ばれる放電現象が同時に2つ現れると嵐が治まるといわれ、これは双子が天から降りてきた姿だと信じられていました。

 

ある日、ふたりはメッセーネー王の双子の息子イーダースとリュンケウスと婚約者をめぐって戦うことになります。

双子は苦戦を強いられ、カストールが死亡

ポリュデウケースはゼウスにふたりで不死を分かち合いたいと願います。

ゼウスはその願いを受け入れ、ふたりを天に上げて星座とし、天界と黄泉の国を行き来できるようにしました

 

蟹座( Cancer)   6/22〜7/22

ヘレクレスに踏み潰された大蟹カルキノス

シドニー・ホール作 19世紀の星座カード集『ウラニアの鏡』から

ヘラクレスの12の偉業のひとつがヒュドラーの退治です。

 

ゼウスの子、ヘラクレスはヘラの策略で自分の妻子を殺した罪を償うため12の難業を行うことになります。

そのうちの1つが9つの頭を持つ水蛇ヒュドラーの退治。

ヒドラの生息する沼で戦い、ヒュドラーの共である大蟹のカルキノスは、戦いの様子を見守っていました。

ヒュドラーは9つの首のうち8つの首を剣とたいまつによって落とされてしまいます

カルキノスは友の窮地に参戦。ヘレクレスの足を挟みますが、ヘレクレスにあっけなく踏み潰されてしまいます

それを見ていた女神ヘラは、カルキノスの捨て身の勇気を讃え、カルキノスを天に上げかに座とします。

カルキノスは同じくヘラによって星座になったヒュドラーと共に今も夜空で輝いています。

 

獅子座(Leo)   7/23〜8/22

シドニー・ホール作 19世紀の星座カード集『ウラニアの鏡』から

 

ヘラクレスに敗れたネメアーの獅子

ピーテル・パウル・ルーベンス作

12の偉業を行うことになったヘラクレスの最初の難行はネメアーの谷に住まう獅子を倒し、その毛皮を持ち帰るというもの。

ネメアーの獅子の母は下半身が蛇の怪物エキドナ、父はその子双頭の犬オルトロス、あるいはガイアタルタロスの子で最強の巨人テュポンともいわれます。

(他説、古代ギリシャの預言者エピメニデースは獅子の母は月の女神セレネとしています)

 

ヘラクレスは矢を撃ち、棍棒で殴りますが、獅子に傷一つ与えることができず、3日の間獅子の首を締め上げて討伐

以降、ヘラクレスは獅子の皮を纏う姿で描かれています

その毛皮に包まれた者は不死を授かるという伝説も生まれています。

 

そして、ネメアーの獅子は動物の王としてゼウス(あるいはヘラ)によって空に上げられ、獅子座になりました。

 

乙女座(Virgo )  8/23〜9/22

シドニー・ホール作 19世紀の星座カード集『ウラニアの鏡』から

おとめ座になった女神については、数多くの説が存在します。

  • ディケー 正義の女神 ゼウスと法の女神テミスの子、ホーラー三姉妹のひとり。人間が不正を働いた時、それをゼウスに報告する役目を担います
  • アストライアー 星空の神アストライオスと曙の女神エーオースの娘。人の善悪を計る天秤を持ち、悪に染まった人間を冥界に送る役割を担います。
  • デメテル 豊穣の女神
  • イシス エジプトの豊穣の女神、
  • アタルガティス シリアの女神
  • テュケー 運命の女神 ヘルメースとアプロディーテーの子
  • エーリゴネー アッティカの王イーカリオスの娘
  • エイレイテュイア 出産を司る女神、ゼウスとヘラの子、
  • キュベレー 大地の女神、
  • アテナ 知恵と戦略を司る女神、
  • ヘカテー 死の女神

 

アストライアー、人間に失望し「星乙女」になった正義を司る女神

ディケーとアストライアーは共に正義の女神

アストライアーも一説にはゼウスと法の女神テミスの子でディケーと同一視される女神です。

アストライアーの名は「星のごとく輝く者」「星乙女」を意味します。

 

太古、クロノスが主神であった時代、気候は常に温暖で、自然は豊かな恵みをもたらし、争いもなく人間が平和に暮らし、神々も地上で人間とともに暮らしていました。

アストライアーも地上で暮らしていた神のひとり。

アストライアーは手に持つ天秤で死者の魂を計り、悪の重い魂を冥界に送ります。

 

けれどゼウスが主神となると、地上に四季が生まれ、人々は糧を得るために耕作し、寒暑から逃れるために住居を構えるようになります

貧富の差が生まれ、人々は争うようになります

そして文明や経済が発展するのに伴い、地上にあらゆる悪行がはびこるようになります。

 

人間に失望した神々は次第に天界に帰ってゆきます。

アストライアーは最後まで地上に残り人間に正義を諭しますが、次第に失望し山中に隠棲

それでも人間の文明と営利に毒された悪行は止まらず、ついに自ら天に昇ってゆきます。

そして、アストライアーは天に輝く星となり、星乙女、後におとめ座と呼ばれるようになります。

また、ストライアーの持つ善悪をはかる天秤はてんびん座になったとされます。

 

ちなみに正義の女神ディケーもおとめ座になったとされる女神の一柱。アストラエアーと同様の神話が語り継がれています。

 

 

天秤座(Libra ) 9/23〜10/23

アストライアの正義を計る天秤

シドニー・ホール作 19世紀の星座カード集『ウラニアの鏡』から

天秤座の天秤は、正義と天文の女神アストライアが手に持っている、正義を計る天秤だとされています。

古代ローマでは昼と夜の長さを測る天秤であるともいわれています。

 

蠍座(Scorpio)  10/24〜11/22

オリオンを狙う毒サソリ

シドニー・ホール作 19世紀の星座カード集『ウラニアの鏡』から

蠍座のサソリはオリオンとアルテミスの物語に中に登場するサソリ

オリオンがアルテミスの放った矢によって死亡するきっかけを作っています

オリオンとアルテミスの物語の詳細は→

 

内容の詳細についてはいくつかの説があります。

蠍を差し向けたのは

オリオンを嫌ったアルテミス、あるいはヘラ。アルテミスが恋するオリオンを嫌ったアポロンであるというもの。

また傲慢なオリオンの発言に怒ったガイアが放ったともされています。

 

アルテミスとオリオンの恋を認められないアポロンは一計を案じ、オリオンの元に毒サソリを放ち、驚いたオリオンは海へと逃げます

それと同時にアポロンはアルテミスにオリオンを示し「弓の達人の君でも遠くに光るあれを射抜くことはできまい」と挑発

遠くのそれがオリオンと知らず、アポロンの挑発にのったアルテミスは弓を弾き、オリオンを射抜き、オリオンは恋人の手にかかって死亡

アルテミスはゼウスにオリオンの蘇生を懇願しますが、ゼウスでも死者の復活を認めることはできず、オリオンを天にあげオリオン座としました。

そして、オリオンの死のきっかけを作ったサソリもさそり座として天に昇っています

 

そのため今でもオリオンはサソリを恐れて、東の空からさそり座が現れると西の地平線に逃げ、さそり座が西の地平線に沈むとオリオン座は東の空で輝きます

 

射手座(sagittarius ) 11/23〜12/21

シドニー・ホール作 19世紀の星座カード集『ウラニアの鏡』から

自ら死を選んだケイロン

ウジェーヌ・ドラクロワ作 ケイローンの背に乗ったアキレウス

定説としての射手座は、ケンタウロス族のケイロンが弓を引く姿が星となったもの。

ケイロンはティータン族のクロノスとニュンペーのピリュラーの子。

クロノスは馬に姿を変えてピリュラーと交わったことから、ケイロンは半人半馬として生まれました。

ヘラクレスが誤って放った毒矢が当たり、不死身のケイロンは苦痛から逃れるために、その能力をプロメテウスに譲り、死を選びます。

その死を惜しんだゼウスはケイロンを天に上げ、射手座にしたといいわれています。

詳しくは→

 

他説、この星座は芸術と音楽を司る女神たちムーサイの乳母エウペーメーと半獣の牧羊神バーンの子、弓を発明したクロートス(Crotus)であるとされます。

クロートスは、ムーサイとともにヘリコン山で暮らし、ムーサイの歌に手拍子で彼女らを讃えました。

ムーサイは父ゼウスにクロートスに栄誉を授けるよう願い、ゼウスはクロートスの得意な弓を携えた姿で彼を天に上げました

 

山羊座(Capricorn ) 12/22〜1/19

シドニー・ホール作 19世紀の星座カード集『ウラニアの鏡』から

山羊座のヤギは半獣神アイギパーンであるとされます。

 

アイギパーンは、獣のような下半身と角を持つ山羊のような姿の牧羊神。

一説にはゼウスは、クレタ島でアイギパーンとともにヤギの乳を飲んで育ったとされ、そのことからも星座となって讃えられたとされています。

また、アイギパーンは、聴いたものをパニックに陥らせる貝殻を所有し、ティータノマキアではそれを吹き鳴らしタイタン族を震え上がらせ、戦いに勝利したゼウスは、アイギパーンの功績を讃えて星座としたとされます。

他説、テュポンに襲撃された際、パーンは川に飛び込み、下半身を魚に上半身をヤギの姿に変身

ゼウスは彼の機略を賞賛し、星座のひとつとしてパーンを置いたとされています。

 

ちなみに星座の山羊の下半身が魚であるのは、アイキバーンが魚と化して海に潜り、貝殻を手に入れた姿を表しています。

 


 

水瓶座 Aquarius 1/20〜2/18

シドニー・ホール作 19世紀の星座カード集『ウラニアの鏡』から

水瓶を持つ人物についてはいくつかの説があります。

 

ガニュメデス、天に上った美少年

ダミアーノ・マッツァ作『ガニュメデスの略奪』(1575年頃)

定説としての水瓶座の水瓶を持つのはトロイアの王子で美少年としても有名なガニュメデス

オリュンポスの神々に不死の酒「ネクタール」を支給する役割を担いました。

瓶から流れる水が雨になると考えられ、「雨の神」として慕われています

 

オリンポス神々の祝宴の給仕はゼウスとヘラの娘・ヘベが行っていましたが、ヘラクレスとの結婚のためその任を離れます。

ゼウスは自ら鷲の姿となってガニュメデスと出会い、ガニュメデスを天界に連れ去ります。

ガニュメデスを失った両親は悲しみますが、ゼウスはガニュメデスと同じ光を放つ黄金のぶどうの木を代償として両親に授けます

そして両親が息子を見上げられるようガニュメデスの姿を夜空にあげました

 

ちなみに、ガニュメデスの代償に授かった黄金のぶどうの木からは、彼の名にふさわしい美味なワインが作られるようになったということです。

 

デウカリオーン、ギリシャ神話のノアの方舟

ヴァージル・ソリス作 『メタモルフォーゼ』

デウカリオーンの物語はギリシャ神話で語られる方舟

 

デウカリオーンはティータン族の一柱・プロメテウスの息子でプティーアーの王。

ゼウスが大洪水で人類を滅ぼそうとした時、父プロメテウスの警告に従って方舟を造り、難を逃れています

デウカリオーンが抱えた水瓶から流れ出る水は、天から降り注いで起きた大洪水を表したものとされています。

 

アルカディア王・リュカーオーンは人間の少年を生贄としたためにゼウスによって狼に変えられます。

その22名とも50名ともいわれる子供達も、貧しい旅人に身をやつしたゼウスに兄弟の一人ニュクティーモスの臓物の入ったスープを勧めたことでゼウスの怒りをかい、滅ぼされます。

 

ゼウスはこれらのことで人間に嫌気がさし人間を滅ぼすことを決意し、地上に大洪水を起こします。

世界はわずかな山の頂を残し水没

けれど、父プロメーテウスから受けた警告で、デウカリオーンはいち早く方舟を造り、家族と共に難を逃れます

9日間水上を漂い、方舟はパルナッソス山(エトナ山、アトス山、オトリュス山という説があります)に漂着。

地に降り立ったデウカリオーンは妻ピュラーとともにゼウスとテミスに祈りを捧げます

そこでデウカリオーンは人間を新しく蘇らせるよう祈願。

ゼウス(あるいはテミス)はこれに応え、「顔を布で包み、母親の骨を後ろに投げるよう」というお告げを受けます。

デウカリオーンは「母親」とは大地母神のことで「骨」とは河岸の石のことだと解釈し、それを実行します。

すると、デウカリオーンの石からは人間の男性、ピュラーの石からは人間の女が誕生

うして再び地上に人間が蘇っています

 

ケクロプス、アテナとポセイドンの争いを招いた王

紀元前4世紀後半の哲学者エウヘメロスは水瓶座の男性はアテナイの初代の王ケクロプスであるとしています。

 

このケクロプスはアッティカ地方の初代の王。大地の女神・ガイアの子、上半身が人間で下半身が蛇の姿であるとされています。

ケクロプスは王に即位すると、国名を自らの名前にちなんでケクロピアと変更。生贄制度を廃止、領土に12の都市を創建しています。

有名な神話として、ケクロプスの治世中に、崇拝を受ける都市を得るためにアテナポセイドンが争っています。

ポセイドンは武器トライデントでアクロポリスの中央に塩水の泉を湧き出させます。

アテナはオリーヴを植え、その実が国を潤します。

結果、アッティカ地方はアテナを崇拝する都市となり、その名も「アテナイ」となります。

これに激怒したポセイドンはアッティカ地方を海水で水浸しにしてしまいます

 

魚座(Pisces)  2/19〜3/20

シドニー・ホール作 19世紀の星座カード集『ウラニアの鏡』から

古代バビロニアでは魚座はチグリス川とユーフラテス川をあらわし、紐が魚に繋がっているのは2本の川が合流することを表しているといわれています。

 

テュポンから逃れるアプロディーテーとエロース

定説としての魚座はアプロディーテーとその子エロース

ふたりはユーフラテス川のそばを歩いていたところ、突然、怪物テュポンが現れ、驚いた女神たちは魚の姿になって難を逃れたということです。

アプロディーテーは髪に巻いていたリボンで、エロースと自身の尾を結びます。

こうして二人ははぐれることなく怪物・テュポンから逃げることができました。

 

他説、紀元前3世紀のギリシャ人学者エラトステネースは、シリアの女神デルケトーが誤って湖に落ちたときに、彼女を助けた魚が天に上ったものとしています

デルケトーを助けた魚はみなみのうお座となり、その2尾の子供がうお座となったとされます。

 

 

12星座、現代でもワンセット

人気アニメ『聖闘士星矢』では黄金聖闘士として登場。黄道十二星座を冠し、黄金の聖衣を纏う最高位の聖闘士セブンセンシズに目覚め、光速の拳を武器とする最強の戦士達。

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人気ソーシャルゲーム『ぷよぷよ!!クエスト』では星天シリーズとして登場。全員が☆6、副属性を持つ、12人のシリーズです

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カードゲーム『遊戯王OCG』では「星の騎士団 セイクリッド!!」として登場。光属性を持つ騎士たち。

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12星座 まとめ

星座は、英雄を永遠に讃えるためであるよりも「悲しい最期を悼んで星座になった」結末に魅せられます。

 

ロマンチックな夜空には「悲しいストーリー」がお似合いなのかもしれません。

 

 

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