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白露(はくろ)9月8日。中秋の名月(9/13)を愛でる、白露の主な行事。

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初めて朝露が降りる白露のころ、重陽の節句や中秋の名月など、目立たないようでいて秋の風情を堪能できる催事も続きます。

ようやく秋らしくなった夜、いつの間にか秋の虫達も鳴き始め、見上げる夜空の名月に、季節の移り変わりを実感します。

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「白露」

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白露(はくろ)は二十四節気の15番目。

現在の定気法では太陽黄経が165度のとき。

2019年の白露は9月8日(日)および秋分(9月23日の前日)までの期間をいい、この日から仲秋になります

日本人にとっての「白」は雪、冬をイメージしますが、中国の陰陽五行では「白」は秋の色。

秋の草花に朝露がおりることを意味しています。

日中は暑さが残るとはいうものの、本格的な秋の気配が感じられる頃です。

『暦便覧』でも「陰気やうやくかさなりて 露こごり白色(はくしき)となればなり」(「ようやく秋らしなって、朝露がおりて白く光っている」)と記されています。

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白露、一年で最も美しいといわれる「中秋の名月」が見られる頃。

今年の中秋の名月は9月13日(金となります。

「中秋の名月」とは

旧暦の8月15日を「十五夜」、その時に見られる月が「中秋の名月」

十五夜は本来満月を意味する言葉で、年に12〜13回あり、「中秋の名月」とは「秋の真ん中に出る満月」という意味のもの。

平安時代、中国の「観月の宴」が伝来し、最も月が美しい時期である旧暦の8月には「観月祭」が催されていました。江戸時代には「収穫祭」として広く親しまれる催しとなり、十五夜の旧暦8月15日は中秋の名月として、自然の移ろいと秋の風情を楽しむ催し事として今に至っています。

 

「中秋の名月」を愛でる演出として

《 月見団子 》

月見団子は中国の月餅にならったものといわれています。13夜には13個、15夜には15個の団子を三方または半紙にのせてお供えします。

これは、欠けても満ちる月が不死の象徴と結びついて、長寿と健康、招福という願いを込めて飾られます。 

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《 秋の七草 》

月見に飾る花としては秋の七草、萩、桔梗、くず、なでしこ、すすき(おばな)、女郎花(おみなえし)、藤袴、などを飾ります。

特にすすきは

月の神様がすすきに乗り移ると考えられており、すすきを稲穂とみたて、子孫繁栄や五穀豊穣を願います。

名月を愛でるなら、他の七草は揃わなくともすすきはお供えしたいところです

 

社日(しゃにち)

社日(しゃにち)とは雑節のひとつ、春分と秋分に最も近い「戊(つちのえ)の日」のことをいいます。春と秋の2回あり、春の社日を春社(しゅんしゃ・はるしゃ)、秋の社日を秋社(しゅうしゃ・あきしゃ)ともいいます。

戊(つちのえ)は「土」を意味し、農家での春社は種蒔き、秋社は収穫の時期にあたります。

「社」とは、その土地の守護神である「産土神」(うぶずながみ)をいいます。

社日のこの日、春には五穀豊穣を祈り、秋には収穫を祝います

ちなみ2019年秋の社日は9月18日(水)です

 

 

「立秋」の頃、七十二候においては下記のように表現されます。

初候(9月8日頃〜9月11日頃) 草露白(そうろ しろし) : 草に降りた露が白く光る

草花の葉に朝露が白く眩く光るころ。本格的な秋の到来です。ちなみに朝露が光ればその日は晴天、朝露は1日の天候を伝えています。

次候(9月12日頃〜9月16日頃 鶺鴒鳴(せきれい なく) : 鶺鴒が鳴き始める

鶺鴒は水辺を好む鳥。森林などで多く見られます。日本ではスズメやハトと同じように身近な小鳥でもあります。そのピッピっという可愛い鳴き声にも秋の到来が感じられます。

末候(9月17日頃〜9月22日頃) 玄鳥去(げんちょう さる) : 燕が南へ帰って行く。

春、民家の軒先で巣を作り、子育てしていた燕も暖かい地域へと移る季節。秋の夕暮れに去る渡り鳥の姿は日本の秋の風物詩のひとつです。


「二十四節気」とは

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二十四節気は、一年を春・夏・秋・冬の季節に分け、それぞれをさらに6分割した24の期間に名前をつけたものです。現在でも季節の節目を示す言葉として使われています。

二十四節気の名称は、中国で考案された当時のものがほぼそのまま使われています。考案当時の文明の中心であった黄河の中・下流域の気候を反映しており、日本よりも寒冷で大陸的な気候のため、日本の気候とは多少ずれがあります。

太陽黄経が30の倍数であるもの(春分・穀雨など)を(中気)、そうでないもの(清明・立夏など)を(正節、節気)と言い、節気から次の節気の前日までの間を一ヶ月とする月の区切り方を節切り、その月を節月と言います。季語の分類も主として節切りで行われています。

夏至・冬至の二至、春分・秋分の二分を併せて二至二分といい、立春・立夏・立秋・立冬を四立二至二分四立を併せて八節と言います。二十四節気をさらに約5日づつの3つに分けた、七十二候という分類もあります。

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白露の頃の行事

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白露の頃、全国で「中秋の名月」を愛でる「観月祭」が行われます。

大分県ひた三隅川観月祭  9月13日

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川面に生える鵜飼の篝火と名月を愛でる日本古来の秋の風情を堪能します

 

奈良県 大神神社  9月13日

中秋の名月の下、1000基の雪洞や竹灯籠が灯され、神職による雅楽や舞楽、巫女による神楽の奉納が行われ、幻想的な雰囲気に包まれます。

大阪府 住吉大社 10月4日

太鼓橋と呼ばれる赤い反橋を舞台に、古式豊かに、和歌の朗読や舞楽などの奉納が行われ、幻想的な雰囲気の中行われるお月見神事です。

 

白露 まとめ

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白露の頃、渡り鳥が往き来する季節が始まります。夏の終わりを告げるようにツバメが去り、冬鳥の訪れも間近。

夕暮れの空を見上げれば、先頭の鳥に従う鳥達の群が飛び去る様が見うけられます。

徒然草でも、「秋は夕暮れ、夕日の差して山の端いと近うなりたるに‥‥」

「秋は夕暮れがいい。夕日が落ちて、烏が巣に帰ろうとする様に心惹かれる。雁などが列をつくって飛んでゆく様も趣があってよい。日が沈んで聞こえてくる風の音や虫の音なども、言うまでもなくよい」とあります。

まさに、日本の秋の風情です。

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