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立冬(りっとう)11/8とは。立冬の頃の風習、七五三・亥の子・えびす講の由来は

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ハロウィンも終わって、そろそろ「七五三」の季節になります。

今のハロウィンが若者のイベントなら「七五三」は家族のイベント。一生の思い出を刻む瞬間に、それぞれ目一杯の幸せな笑みを浮かべている光景を目にします。

季節は立冬、いつの間にか冬が始まります。

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「立冬」

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立冬(りっとう)は二十四節気の19番目。

現在の定気法では太陽黄経が225度のとき。

2019年の立冬は11月8日(金)および小雪(11月22日の前日)までの期間をいいます。

『暦便覧』では「冬の気立ち始めて、いよいよ冷ゆれば也

冷え込みも更に増し、冬の気配が感じられる頃。

暦の上ではこの日から冬が始まり、立春の前日までが冬の期間となります。

 

** 「亥(い)の子」 **

2019年の11月10日(日)は「の子」

亥(い・イノシシ)の子とは、十二支の亥の月(旧暦10月)の最初の亥の日、亥の刻(午後9時~11時)に田の神様をお祀りする収穫祭。「亥の子祭り」や「亥の子の祝い」ともいいます。

中国から伝来した風習。この日穀物を混ぜた餅を食べ、無病息災を願います

この日は「こたつ開き」や「炉開き」も行われます。

陰陽五行説(すべてのものは木・水・土・金・水の五種類の元素からなっている)において「亥(い・イノシシ)」は火に強い「水」とされ、「亥の子の日」に火を使うこたつや炉を使い始めると火事にならないと考えられていました。

 

** 「七五三」 **

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「七五三」は11月15日、子供の成長を祝って神社・寺などに詣でる年中行事です。

起源は平安時代とされ、儀式が定まってきたのは江戸時代、本来は旧暦の数え年で行います。

当時、乳幼児の死亡率が高く、公家など貴族の間で子どもの成長を願うさまざまな儀式が行われていました。江戸中期には武家や裕福な商人の間にも広まります。

11月は収穫を終えてその実りを「産土(うぶずな)」の神に感謝する月、15日は「二十八宿の鬼宿日」(鬼が出歩かない日)で、何事をするにも吉日。

「七五三」は11月の15日に行われる、氏神様に収穫を感謝し、子供の成長を祈願する行事として行われてきました。

明治改暦以降は

  • 3歳   「髪置(かみおき)」 主には女児が行う髪を伸ばし始める儀(その歳まで当時の子供は頭を剃っていました)
  • 5歳   「袴着(はかまぎ)」 男児が行う袴を着け始める儀
  • 7歳   「帯解(おびとき)」 女児が行う帯を締める着物にかえる儀(女性と認められることの意味)

主に関東地方の風習であったこの3つの儀式をまとめて「七五三」と呼ぶようになり、明治時代以降、全国に広まり、新暦の11月15日に行われるようになりました。

近年では11月15日に限らず、11月中のいずれかの土・日・祝日に行なうことも多くなっています

 

** えびす講と誓文払い **

旧暦の10月20日はえびす講と誓文払い。

えびす講とはえべっさんともいわれる元は神無月(旧暦10月)に出雲に赴かない「留守神」とされたえびす神を祀り、1年の無事を感謝し、五穀豊穣、商売繁盛を祈願する催事

現在では地域によっては十日えびすとして1月10日や1月15日に行われます。

 

誓文払い(せいもんばらいとは、同じえびす講の日、京都の商人や遊女が1年間の商売上の嘘をついたことの罪を払う風習。転じてふだんの嘘の罪ほろぼしに品物を格安に売り出す特売行事をいうようになります。

 

「立冬」の頃、七十二候

初候(11月8日頃〜11月12日頃) 山茶始開(つばき はじめて ひらく) : 山茶花が咲き始める

山茶花、サザンカと読みます。椿と山茶花はほとんど見分けがつかないほど似た花。開花時期が山茶花10月〜12月、椿12月〜4月。花の散り方も山茶花は花びらが一枚ごとに落ちてゆきます。

次候(11月13日頃〜11月17日頃) 地始凍(ち はじめて こおる) : 大地が凍り始める

この頃には、地域によっては早朝に霜柱も見られ、冬の到来を実感します

末候(11月18日頃〜11月21日頃) 金盞香(きんせんか さく) : 水仙の花が咲く

この「金盞花」は水仙を意味しています。水仙は冬から春にかけて白や黄色の花を咲かせます。

 

「二十四節気」とは

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二十四節気は、一年を春・夏・秋・冬の季節に分け、それぞれをさらに6分割した24の期間に名前をつけたものです。現在でも季節の節目を示す言葉として使われています。

二十四節気の名称は、中国で考案された当時のものがほぼそのまま使われています。考案当時の文明の中心であった黄河の中・下流域の気候を反映しており、日本よりも寒冷で大陸的な気候のため、日本の気候とは多少ずれがあります。

太陽黄経が30の倍数であるもの(春分・穀雨など)を(中気)、そうでないもの(清明・立夏など)を(正節、節気)と言い、節気から次の節気の前日までの間を一ヶ月とする月の区切り方を節切り、その月を節月と言います。季語の分類も主として節切りで行われています。

夏至・冬至の二至、春分・秋分の二分を併せて二至二分といい、立春・立夏・立秋・立冬を四立二至二分四立を併せて八節と言います。二十四節気をさらに約5日づつの3つに分けた、七十二候という分類もあります。

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立冬の頃の行事

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この季節、特徴を挙げるとすればやはり翌年の幸運を願う行事色。まだ早いかもしれませんが、来年も(こそ)良い年でありますよう。

出雲大社 神在祭 11月6日〜13日

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10月を「神無月」となった原因である出雲大社に神々が集う神事です。ちなみに出雲では旧暦の10月を「神在月」というのだとか。

縁結びの神である大国主命を中心に、この時集まった八百万の神々によって、来年の「縁を結びつける」会議が行われます。仕事・恋愛・進学・お金・成功など、この日、翌年に一層の幸縁を授かるため多くの参拝者が訪れます。

 

「酉の市」11月8日・20日

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「酉の市」は11月の酉の日に行われる祭礼に立つ市。

来る年の開運、授福、殖産、除災、商売繁昌を祈願し、関東地方各地の社寺で行われます。

 

京都「嵐山もみじまつり」 11月10日

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嵐山は数多い京都の紅葉スポットの中でも屈指の名所。その嵐山で毎年11月第2日曜日には「嵐山もみじ祭りが」古式豊かに執り行われます。見事な紅葉をバックに、桂川に浮かぶ船上では舞踊や狂言も披露されます。

夜は桂川を挟んだ宝厳院のライトアップもみごと。

 

立冬 まとめ

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都会での暮らしでは、季節の移ろいを実感する機会も少ないのではないかと思います。

手が凍りつきそうな水の冷たさも、頬が赤く染まるほどの外気に晒される機会もなく、気付くといつの間にかもう冬。

いつの間にか変わったクリスマスツリーの飾り付けに、もう年の瀬も近いんだと、毎年の焦燥感に駆られます。


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