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ループレヒト、黒いサンタクロース

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サンタクロースといえば、赤い衣装に白いひげ、恰幅の良いおじいさんというイメージが強いですよね。

実は、サンタクロースとは真逆である黒い衣装、やせ細った見た目の”黒いサンタクロース”も存在しており、サンタクロースとは反対に、悪い子に不幸をプレゼントします。

今回は、悪い子に不幸を与える黒いサンタクロース・ループレヒトをご紹介。

クリスマスは、良い子にしていないとプレゼントをもらえないどころか、ループレヒトに襲われちゃいますよ。

画像出典:pinterest

悪い子専門のサンタクロース・ループレヒト

出典:takashi1016.com

ループレヒトは、正式にはクネヒト・ループレヒトと呼ばれており、クリスマスにサンタクロースと共に現われて悪い子に不幸をもたらします。クネヒトはドイツ語で召使い、従者を意味し、ループレヒトはドイツの一般的な男性名です。

ループレヒトはサンタクロースの従者で、黒い衣装かわら)に身を包み、長いひげ、灰の袋を持っています

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サンタクロースが良い子に素敵なプレゼントを配るのに対し、ループレヒトは悪い子には嬉しくないプレゼントを与えます

プレゼントは悪い子のレベルによって違い、一般的な悪い子には石灰のかたまりや棒や石、とても悪い子には豚の首や臓物、そして、救いようがないほどの悪い子は袋に詰めて連れ去ってしまいます。時には、どのレベルの悪い子でも灰の袋で叩くこともありました。

しかし、良い子には林檎や木の実、ジンジャーブレッドなどのご褒美を与え、「これからも、良い子でいるのだぞ」と褒めたたえます。また、悪い子にも罰を与えた後は、「来年は、私に罰を与えられないよう、良い子になれよ」と指導する教育的なこともしていたそうです。

ループレヒトが定義した悪い子とは、当初は、神を信じない子どもでした。おそらく、街や村の日曜日の礼拝に参加しない子どもが対象となっていたと考えられています。しかし、時代の変化と共に、”悪い子”は、いたずらをする子どもや、聞きわけが悪い子どもが対象になって行きました。

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ヨーロッパ各地で、ループレヒトのような悪い子に罰を与えるサンタクロースの同行者がおり、アルプス周辺ではヤギのような見た目の悪魔・クランプス、オランダやベルギーではズワルテ・ピートなどが有名です。

また、グリム兄弟は、シェイクスピアの喜劇『真夏の夜の夢』に登場したイギリスのいたずらの妖精・パックを「ループレヒトと同等の存在である」と書き記しています。



黒いサンタクロースは万国共通

和風ファンタジーRPG「陰陽おとぎソール」では別名、黒いサンタクロースと呼ばれるあやかしとして登場。お祈りができないかどうかを尋ね、できないと答えた悪い子に石炭や木の棒などがっかりするプレゼントを送ります。

 

映画「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」では、ハロウィンタウンの住人である主人公・ジャックがサンタクロースになるため、黒い衣装をまといます。

ジャックはクリスマスを理解できていないため、与えるプレゼントは人食いリースや蛇などの恐ろしいものばかり。ループレヒトの要素が多い、まさに黒いサンタクロースです。

まとめ

豚の首や臓物、連れ去られることにはぞっとしますが、「良い子になれ」と指導していたりもするため、単純に悪い存在というわけでもなさそうですよね。

良い子にしていれば、サンタクロースとループレヒトから2つのプレゼントがもらえるわけですし… 色々な意味で、良い子になることがいちばん?



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